先日の日記「インプレ~エンジン編2~」では、ややこしい話をダラダラと書きました…(笑)
(まぁ、私なりに分かりやすく書いたつもりなので、勘弁して下さい。)
では、ようやくDSCについて書きたいと思います。
「エンジン編1」では、「高回転をキープしてれば楽しいよ~」と書きました。
「エンジン編2」では、難しい話を書きました…。
「エンジン編3」では、実際のところ数字で見てみましょう、って感じにしたいです。
(その為の「エンジン編2」です。)
バイクや車に乗っていて、
「このバイク(車)はパワーがない」
と感じるのは、どんな時でしょうか?
・加速が鈍い
・登り坂がきつい
・二人乗り(荷物をたくさん積んだら)時と一人の時の差が激しい
・最高速が低い?
こんな感じでしょうか?
4つ目に書いた「最高速が低い」に関しては、普通のバイク(車)であれば、法定速度内であれば関係のない話です。仮に法定速度+αであっても、今のバイク(車)であれば全然問題ないでしょう。
「最高速が低い」は、サーキットでの走行or暴走行為なので、ここでは無視します。
では、それ以外の3つについてですが、表現を変えているだけで、全て「加速が鈍い」になると思います。
1人で乗ってる時も、坂道を登る時も、重い荷物を積んでいる時も、一定の速度で走っていれば、「パワーが無い」とは思わないはずです。加速したい時に、思ったように加速しないから、「パワーが無い」と感じると思います。
では、この「加速が鈍い」を言い換えるとどうなるか?
「加速度が低い」
になりますね。加速度に関して、詳しい事は「エンジン編2」を見て下さい。
さぁ、DSCの加速度について考えていきたいと思います。
いくつか前提を書いておきます。
・車重は240kg・乗車は1名(55kg)としますので、合計295kgとします。
・馬力(PS・kW)は、サービスマニュアルのエンジン性能曲線図(エンジン編1に貼ってます)から導くので、クランク軸での出力になります。(実際には、クランク軸から、タイヤに伝わるまでに各種抵抗がありますので、後輪での出力はもっと低い値になりますが…。)
・路面は水平であり、空気抵抗・摩擦抵抗は考えません。
いわゆる最高の状態です。実際にはこれ以下にはなっても、これ以上にはなりません(笑)
「摩擦抵抗がないと、タイヤがグリップしないから進まない」というツッコミは無しの方向で…。
では、いきますね。
「エンジン編2」の最後のほうに、こんな式を書きました。
1PS=0.735kW=735W
W=J/s
J/s=kg・m²/s³
分解すると
kg・m²/s³=kg・m/s²・m/s
kg・m/s²・m/s=質量×加速度×速度
別に理解してもらわなくてもOKです。簡単に言うと、
馬力=質量×加速度×速度
と分解する事ができて、馬力には上限があるので、質量・加速度・速度にも上限があるよ~、って事です。
この式にDSCの数値を入れていきます。
60km/h(16.67m/s)で走っています。
回転数は7500rpm(最高出力発生回転数)です。
この状態から、どれくらいの加速ができるのか?
馬力 32PS(24000W)
質量 295kg
速度 60km/h(16.67m/s)
上の式に入れると、
馬力(24000W)=質量(295kg)×加速度×速度(16.67m/s)
加速度を求めたいので、
加速度=馬力(24000W)÷質量(295kg)÷速度(16.67m/s)
加速度≒4.9m/s²
1Gは9.8m/s²なので、約0.5Gの加速って事になりますね。
最高の条件での計算ですが、そんなに悪い数字じゃないと思います。
とはいえ、パワーバンドに入れて全開で常に走ってわけはありません。私が気持ちよく走ってるのは、
田舎道で、
速度 60km/h(16.67m/s)
回転数 3000rpm(5速で60km/hだとこれくらいの回転数です。)
くらいで、ドコドコと流してる時です。
この状況で計算すると、(エンジン性能曲線図から、3000rpm≒9PS(6615W)とします。)
6615W=295kg×加速度×16.67m/s
加速度=6615W÷295kg÷16.67m/s
加速度≒1.35m/s²
1.35m/s²≒0.14G
遅いですね…(笑)
加速してないですね…(笑)
試しに、同じYAMAHAさんのR1で計算してみましょう。(比較対象にならないバイクですが…。)
YAMAHAさんのHPより、
質量 267kg(車体212kg+1名乗車55kg)
最高出力 145PS(106648W)
同じように、60km(16.67m/s)から加速します。(そもそもR1でパワーバンドにいれて60km/hで走れるかどうかは知りません…)
加速度=106648W÷267kg÷16.67m/s
加速度≒24m/s²
24m/s²≒2.45G
ギア比を変更して、60km/hからフル加速したら、こんな数字になりますね。(もちろん空気抵抗等は考えてません。)
恐ろしいですね。まずタイヤがもたないでしょうね(笑)
今回もダラダラと書きましたが、DSCは気持ちよく流してる時は遅いです。
回転数を上げれば、まぁ普通です。
よって、アメリカンらしくドコドコと走ってるDSCは遅いです(笑)
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